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木工の可能性に魅せられ
更なる「挑戦」を続けていく。

Masaki Yukikata

行方 優貴

東京製作部 製作課 製作1係 2016年入社
専門学校中央工学校 木造建築科卒

1 あなたの仕事内容についておしえてください

創意工夫で何でも作れる仕事。

私の仕事は、デザイナーが作成した図面を元に舞台セットを製作する事です。 製作は木工、鉄工、仕上げと担当が分かれており、それぞれが知恵と技術を駆使して作っていま す。私は木工製作を担当しています。舞台セットは看板や装飾のパネル、階段や可動する箱等、形や大きさは様々であり、お客様が求めるデザインや世界観をどこまで表現出来るかが私達の腕の見せ所です。
また、木材には様々な種類があり、それらの選定一つで仕上がりも大きく変わる為、どの部分にどの様に使うか、それぞれの特徴を覚える必要があります。私はいくつもの経験をしてきた大先輩から教えてもらった「究極は何でも木で作れる」という言葉をいつも思い出して製作をする様にしています。これは無理じゃないか?と思う様なものでも、実際に形になったのを今までいくつも見 てきました。工夫次第でいくらでも可能性の広がるところが、木工という仕事の魅力です。

2 印象に残っている仕事

「本人」を意識した初めての仕事。

あるアイドルグループのクリスマスコンサートの製作を手掛けた時の事です。 プレゼント工場がテーマの舞台セットで、プレゼント BOX の製作をしました。 それまでは演者本人が直接触れるものは基本的に先輩が担当していましたが、その時初めて任され、ひとりで製作する事になりました。更にデザイナーとのやりとりもほぼ初めてで慣れない中での作業。時間は掛かりましたが、自分の考えをも提案しながら、満足出来るものが完成しました。
本番を終えたあと、「本人達がとても気に入り、そのままプレゼントする事になりました!」との連絡を受けた事が今でも忘れられません。私達の製作はクライアントや本人、お客さん達に喜んでもらう為の仕事です。普段は直接反応を見る機会は少ないので、製作した先にいる人達のことをその時初めて意識しました。

私達の仕事はただ指定された物をなんとなく作るのでは成り立ちません。どうやって作り、組み立てて、どんな演出があり、どの様な見え方になるのか。 製作して終わりでは無く、〝製作したその後〟を想像する。そのきっかけになった貴重な案件でした。

3 これから日本ステージで挑戦したいこと

より技術力の求められる製作。

今後は更に難しい製作を担当したいです。打ち合わせに参加する機会は以前より多くなり、現在は先輩の手助けを受けながらの作業ですが、いずれは打ち合わせから一人で参加し、図面を読み解いて自分自身の判断で一つの催しをやり抜きたいです。立体的な製作や可動する製作など、実際やってみなければ技術的に理解出来ない物もたくさんあります。初めて製作する物は時間がかかった り、失敗する事もあります。それでも最初に経験した事は次に生かされ、出来なかった事が一つずつ形になり、挑戦した事は必ず糧になります。頑張り次第で色んな事が達成出来る。その実感が私のこの仕事に対するやりがいです。

作る事が好きだ!という気持ちがあれば知識や技術が身につくことがきっと楽しいと思います。 日本ステージに興味がある方は是非やる気ひとつだけ持って飛び込んできてほしいです。

Profile

千葉県出身。宮大工に憧れて専門学校で木造建築を学ぶ。 在学中に家族の紹介で現職場のアルバ イトを体験。 元々木を用いてのものづくりに関心はあったが、セットの大部分が木で作られている という事を知り、驚きと共に興味を持ち、こんな仕事をしてみたい!と入社を決意。

One day schedule
1日の流れ

9:30 出社
朝礼で作業内容を確認。
9:40 各セクション毎に作業を確認
図面を見ながら製作物の説明、一日の段取りと振り分け等。
10:00 製作作業を開始
製作物に必要な材料を選定し、材料を必要な⻑さと本数で準備。
12:00 昼食
 
12:45 作業開始
午前中に準備した材料を使用してパネルや立体物等骨組みで形にしていく。
15:00 休憩
 
15:15 作業の再確認
もう一度集合して進行状況を把握。段取りの立て直しを行う。
15:30 作業を再開
完成型を目指して製作を進める。
17:00 完成
製作物にミスが無いかダブルチェックを行い、次のセクションに渡す~作業場所の清掃を行う。
17:30 終礼
今日 1 日の作業内容を確認して、次の日の作業と段取りを確認する。
17:50 退社
(※状況に応じ残業の場合あり。)